マンションの1室をリノベーションして、空間化したものを販売する不動産とのコラボプロジェクト。
別府という地域性はもちろんのこと、核家族化の進む現代社会において「住まいのあり方」とはどんなものか。そんな問答を繰り返しながらプランを検討してゆきました。
その中で、不動産の方から、同じ面積でも2LDKと3LDKでは売り出し方やお客様の反応が違うというお話を伺い、そもそも部屋の概念とはなんなのかという事について考え始めました。
例えば、建具だけで仕切られた空間は部屋と呼べるのか、洞窟のように3方のみ覆われている場所は部屋になるのか、押し入れにベッドルームを作ればそれは部屋になるのだろうか、など現代のnLDKという明確なようで曖昧な構成に対して、部屋と呼ばれる空間のあり方を見つめ直すことで、生活の変化や住み手にとっての豊かな暮らしを許容できる、ひとつの「住まいのあり方」が提案できるのではと考えています。
場所|福岡市城南区別府
用途|住宅/リノベーション
構造|RC造8F/10F
規模|81.85m2(バルコニー:20.81m2)
築年月|S63.8.6
設計|STUDIO MOVE
施主|福岡中央リビング株式会社