Apartment in Shirogane

福岡県北九州市における単身向け新築マンションの計画。
私たちは単身世帯が集まって住むという事について改めて考えてみました。 30〜40代の働き盛りの世代はほとんどの時間を外で費やします。 平日は家では睡眠をとるのみで、一般的なnLDKという概念はもはや必要としないのかもしれません。それぞれが求める住まいのカタチは多様性をもち、自宅に求める価値というものは、実はほんの少し特別なワンルームがあれば、それはとても豊かなことなのではないでしょうか? ゆっくり本を読む場所や、大きなベッドルーム、部屋全体がバスルームの部屋があってもいいかもしれません。ゆったりした書斎を持ちたい人や料理に力をいれたい人。そんな特別なワンルームが集まった小さな家のような暮らしを提案します。
また、限られた敷地の中で最大限の部屋を確保するにあたって、共用部の在り方について再考します。ここでは、通常動線としてのみ各階に設えられている廊下を、共用アプローチ階としてひとまとめとし、2層分のアクセスを共用アプローチから上下階に接続します。そうすることで、それぞれの部屋にアクセスする玄関が集まります。自転車をとめるスペースや各部屋のストレージを配置することも考えられます。 複数のクリエイターをターゲットとし、共有のラウンジや作業スペース、ミーティングスペースとして使用してもらうのもいいかもしれません。例えば、このアプローチフロアをシェアオフィスとして利用します。 コピー機やデスク、Wi-Fiを備え、起業家やクリエイターなど、シェアすることでのネットワークや、自宅兼事務所を想定されている方にとっては程よい距離感でのライフワークが可能となります。1Fのカフェとも連動し、建物価値の底上げを図ります。単身世帯が集まって住む状況を考えることが、より相乗効果を生む豊かな住まいとして、新しいカタチの集合住宅へと可能性を導きます。

2016|Fukuoka

 

 

 

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※共同プロジェクト