Share-house in Enamityo

北九州市小倉北区に新築されるシェアハウスの計画プロジェクト。

「シェアという手法」

日本の社会は大きく状況を変え始めています。単身世帯の急増、高齢化社会、今後もその状況は加速し、2050年には10,059万人となり、現在の3/4まで減少する事が確実とされています。単身生活者にとって、この人口が縮小するという事実を悲観的に捉えるのではなく、縮小を受け入れた上での提案を見出す必要があると考えました。建築あまりと言われる状況が訴えかけられる一方で、人口は減少していき、それまで対応していた関係性に亀裂が生じ、成り立たなくなることがあります。
この計画では、シェアハウスというプログラムを持った建築であることからも、個人の専有面積を増やす事を目的とするのではなく、個人の面積を半分シェアすることによって、敷地内に余白が生まれ、その余白を周囲に還元し、みんなでご飯を食べたり、休みの日にはマーケットを開催するなど、共有することへの魅力を生み出す事を目的としています。
森の中を散策するように、幾重にも重なる屋根の隙間からは柔らかい光が差し込み、木々の隙間から風が流れるように、心地の良い風が吹くような環境が生まれます。建築はあくまで人の為につくられる空間ではありますが、自然に少しだけ寄り添った建築としての在り方を模索するきっかけとなりました。

2015|Fukuoka

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share space※共同プロジェクト