夏と建築|vol.1

23/07/26

2023年7月15日(土)南小国町・南阿蘇村

こんなにきれいに奇数が並んで、土曜日で、南の町と村だなんて、もうそれだけで夏気分が想起されます。私にとって夏の色は爽やかな青ではなくて、鮮やかな白でもなくて、どちらかといえば深く静かな緑というか、これまた日本語で書こうとすると「みどりいろ」がたくさんあって前に進まなそうだから、一旦「緑」にしておこう(笑)

今回は、京都の建築設計事務所 OHArchitecture のみなさんと協同させていただいた「南阿蘇村のドミトリー|open house + exhibition program」の開催へ向けて、京都&広島&福岡メンバー総出で南阿蘇村へ。はじめましてのOHAスタッフさんと、モブからは北九州市立大学の学生インターン成吉さんと本山くん、そしていつも陰ながら全力でサポートしてくれる鈴木くんと総勢12名、夏の建築旅も兼ねながら1泊2日ご一緒させていただきました。

出発直前で模型が車に入らない問題が浮上したため、急遽2台で行くことになったモブチーム(救世主ありがとう…)でも、ハプニングあってこそ旅の思い出。降ったりやんだりな天気のなか、途中立ち寄ったキッチンカーでおいしい珈琲をいただいて、まずは南小国町にオープンしたばかりの 喫茶 竹の熊 へ。

一面に広がる田園と、水のせせらぎと、しずかに抜けていく風。強く主張しているわけではないのに「こちらへどうぞ」と誘われる感覚は、どこかで触れたような遠い記憶がよみがえる。人も建築も佇んでいるという表現がしっくりなこの場所に、ただただ癒される私たち。

時間を味わうことを最近していなかったな~と思いながら、同じものをみて、感じて、味わって、大げさな言葉でなくとも共感し合える仲間が隣にいることに幸せを感じるひとときでした。

齋藤くんもかじさんもはまーも裕大くんも、連れて来たかったなぁ。次はみんなで一緒にいこう。

オーナーさんもお忙しい中に少しだけお時間をくださって、お話を伺うことができました。自然に対する敬意が言葉の折々から感じられて、人も建築もやっぱり自然に生かされているんだなと。永く愛される場所には先人の知恵と技術が詰まっている。それは決して人間本位なものではなく、時の流れや自然の移ろいと共に生きていくためのもの。

そういうことに無関心ではないはずなのに、いつの間にか忘れちゃってたじぶんと「大切なことメモ」として再確認し合いながら、深く深呼吸をしたのでした。あんなに雨を邪険してたのに(反省ですね)こんなにも美しい表情をみせてくれるんだからなぁ。

そして一行は目的地の南阿蘇村へ。到着早々、私たちを迎えてくれたのは阿蘇山を背景にかかった虹。まさか間近で虹が見られるとは…。こんなとき、大人になってもはしゃいでしまうもんですね。

つづく