한국 Vol.2 

20/01/14

한국 Vol.1

「建築家として、もっとも、うれしいときは、建築ができ、そこへ人が入って、そこでいい生活がおこなわれているのを見ることである。日暮れどき、一軒の家の前を通ったとき、家の中に明るい灯りがついて、一家の楽しそうな生活が感ぜられるとしたら、それが建築家にとってはもっともうれしいときなのではあるまいか。家をつくることによって、そこに新しい人生、新しい充実した生活がいとなまれるということ、商店ならば新しい繁盛が期待される、そういったものを、建築の上に芸術的に反映させるのが、私は設計の仕事だと思う。つまり、計算では出てこないような人間の生活とか、そこに住む人の心理というものを、寸法によってあらわすのが、設計というものであって、設計が、単なる製図ではないというのは、このことである」

― 吉村順三 ―

 

モブ三兄弟の韓国建築紀行、《末っ子》齋藤くんガイドによる第2話です。

今回は写真を中心に建築内部をご案内。本編で吉村順三さんの軽井沢の山荘の話がでてくるのですが、吉村さんの本をゆっくり読みたいと思っていたところだったので、2冊を選んで読書中。「小さな森の家 軽井沢山荘物語」「建築は詩」どちらも優しいことばで綴られていて、絵本のような詩集のような本。吉村さんの建築に対する思想と、その思想を思い出しながら異国の地で建築を体感する齋藤くんの思考に思いを馳せながら、きっと齋藤くんはこんな風に感じていたのかな?と彼の思考と対話してみたり。

「小さな森の家」ではモーエンス・コッホの椅子も使われいたようで、この椅子を選んだ吉村さんのセンスが、やっぱりいいなと思ったのでした。よい建築にはよい思想があり、そして、よい椅子がありそうな。ちょっと話が逸れてしまいました…。

それでは、建築紀行第2話をどうぞお楽しみください。

 

 

キム・ソグンの空間社屋(アラリオミュージアム・イン・スペース)

今回の旅では1-2位を争うほどの収穫だったと思う。外部はレンガを用いた重厚な建物。ギャラリー内も撮影自由であったため、思う存分写真で伝えたい。

 

天井高1950mmの低さ、通路幅650-750mm程度の狭さでありながら、空間の中で豊かな奥行きを感じられたのは、平面的な広がりと断面的に掘ってつくったような洞窟感によるもの。ヒューマンスケールがそこにはあった。高さが抑えられた空間内だからこそ、作品に向き合える1:1の関係性を創出。低く伸びやかな空間を体験することができた。

 

 

現在僕たちも、CH2100㎜と日本の法基準に沿った最低限度内で設計しているプロジェクトがあるのだが、「高さと平面としての伸びやかさを生かした空間」について想像が掻き立てられるよい参考になった。

 

 

名和さんの作品をはじめ、世界中のアーティストの作品が展示されており想定以上に長居してしまったことに気がついたが、この後のスケジュールをスキップしてでも見たいものが存分に盛り込まれた建築でした。キム・ソグンは、日本で建築を学んだという経歴もあり、どことなくスケールが日本的で、快適だった。

 

 

そういえば、彼が学んでいた時期の日本建築も、昔、僕が吉村順三さんの軽井沢の山荘の1/20模型を作った際にいろいろ調べる中で「小鳥のように住まい、家の開口は標準より狭くし、スケールを抑えること」いわゆるヒューマンスケールと呼んでいた時期に学んでいたのかなと想像するほど、すごく身体にフィットする快適さがあった。もう一度ゆっくりいきたい。

 

ドミニクペローの大学

昨年も記載したため写真のみで内容は割愛するが、土木的な要素と建築とが一体になっているものにはやはり魅力を感じた。夜のライトアップは、鏡面のフレームを反射させ、氷の谷のような印象に。やはりプロポをやらなければと硬く決意した。

 

いざ、デジカルビ&ギョプサルへ!

やはりビールはCASSを飲む!相方も上機嫌にCASSをかざす。

非常に美味な晩餐であったが、手前の凍った辛い生のカニが美味すぎて一人パクパク食べていたからか、後に腹痛と共に体調を崩したのは僕だけだった。こんなにも辛いものばかりで、一番おいしくストレスのない食事だったのに、おしりが痛くなったのも僕だけ。韓国の食はあってるわーと豪語するも、一番あっていなかったのかもしれない。

 

SMALLHOUSEBIGDOOR

そして、ひとまず宿にチェックイン。リノベーションホテルへ。

ウェルカムサービスもほどよく、作り方もなかなかよかった。何より3Dプリンターを用いたサービスとプロダクトについては、さっそく取り入れていきたいと思った。

飲みすぎか、顔面むくみ放題の3人でした。

 

明洞エリアの夜市とハニーバターアーモンド?の店

韓国土産ランキング1位とのこと。売上が良いのか、自社ブランディングが徹底されており、店の世界観もうまく表現されている。

徹底的にするというのは、一見単純に見えるかもしれないが、世界観を表現する上ではよい手法だと思う。周辺で土産を買い、明日に備える。

 

つづく。