今日は、スタッフ叚地(かじ)さんのエピソード。
最近、娘さんと一緒に乗馬をはじめられたそうで、え、叚地さん乗馬されているんですか?と思わず2度聞きしてしまいましたが、そこには知らなかった世界が広がっていました。
叚地さん|乗馬っていっても、乗ってる時間は最初の30分だけ。その後は馬の世話なんです。でもね、世話をとおしてたくさんのことを学ぶんですよ。
-あ、実際に乗ってるのは30分なんですね。乗馬というと、爽やかな風に吹かれて優雅に駆け巡る~、みたいなイメージでした。
叚地さん|もう、全然(笑)馬に乗ること自体すごく難しくて、初心者の私たちは「お馬さまに乗せていただいてる、むしろ敬語」って感覚です。
-でもなぜまた乗馬をしようと思ったんですか?
叚地さん|きっかけは、友人からの誘いだったんですけど、娘が動物が大好きで「行ってみる?」って聞いてみたらめちゃくちゃノリノリで。動物全般が好きなんですけど、馬とかヤギとか畜産系も大好きだから、「馬に乗りたい」よりも「お世話したい」という気持の方が大きいみたいです。
-実際には、どんな感じなんですか?
叚地さん|まずは、馬に乗ります!乗るんですけど、彼らは頭がいいので乗せてはくれるんだけど、トレーナーさんも居るししょうがなく歩いてるみたいな(笑)でも、馬に乗った高さから見える風景って普段あんまり見ることないからすごく新鮮で気持ちがいいんです。
-たしかに、自転車とも車とも違いますよね。
叚地さん|そのあとに、馬を洗います。
-乗った馬を、洗うんですか?
叚地さん|そうですそうです。馬ってすごく汗っかきなので、夏であれば水洗いするんですけど、身体の部位ごとで洗い方も違うし道具も違うし、馬によってくすぐったい部分も違ったり。
-しっかり洗ってくれてるかとか、どれだけ向き合ってるかとか、見抜かれそうですね…
叚地さん|ほんとうに。馬って、すごく目が綺麗だから見透かされている感がすごくある。馬の前ではちゃんといい人間でいなくちゃと思わされます。
-そう考えると、ジョッキーと馬の関係性ってすごいんだろうな。
叚地さん|ジョッキーはすごいと思います!あれだけのスピードの中、腰を浮かせた状態で自分の身体を支えているし、何よりも馬との信頼関係の高さですよね。乗馬クラブには大会に出ている子供もたくさん来ているのですが、大会前になるとみんな朝早くから馬のお世話をしていたり、そういう姿を見ると、人間だけの世界ではないという、学びの深さを感じますよね。
-乗馬クラブに来ている人って、単に馬に乗りたいとかではないんだろうなと思ったのですが、どんな感覚なのでしょう?
叚地さん|馬主さんとかは、家族に会いにきているって感じですよね。成長を見守っているというか。それ以外の人は、人間ではない生き物と触れ合う喜びを感じているように思います。やっぱり、生き物って自分の努力だけでどうにかできる相手ではないし、言葉でコミュニケーションが取れるわけでもなくて、しかも乗馬ってなると自分の行動によっては馬の身体も傷つけてしまう危険性も伴う。自分だけではないんだ、という責任感が生まれたりとか、乗馬の体験をとおして本当にいろんなことを学んでます。