私たちに依頼していただいてるプロジェクトには、新築、リノベ―ション、インテリア、プロダクトはもちろんの事、全国場所問わずご依頼をいただく中でその度出会う、敷地や建物の躯体に魅了されます。
今回は最近出会った躯体に対する一部分を切り取ったプロジェクトを紹介しようと思います。
【住吉のオフィス】
この現場では躯体そのものに魅力がありました。
グラフィックデザイナーやデザイナーが集う居場所であることから躯体を生かしつつ、無理に素材により化粧してしまうのではなくグラフィックによりガイドラインを用意する計画としました。設計しすぎるのではなく、クリエイティブを触発するきっかけを用意するぐらいが丁度よくいくらでも手を加えれる余地を残すことがデザイナーにとってストレスのないオフィスになるのではないかと考えました。
現場も終盤。思いがけない出来事もある中で、何ができるかを考えながら、当初作ったイメージを、良い意味で壊し、現場による変更を余儀なくされる事もあり日々奮闘しています。
【赤坂のスタジオ】
現状復旧を要する空間の中で何ができるかについて。
時に躯体をいじらないでほしいという現場も現れるなかで、仕上げをいじれない過酷な状況があります。では何ができるのか、何がお施主さんの意図するもの、空間として新しい操作ができるのか。ここにはこれから提案する、非常に軽い素材により、リノベでありながら、新築をするという試みを行うことで躯体そのものと共存するあり方を模索中です。楽しみな場所です。
【広島のオフィス】
STUDIO MOVEの広島オフィスとなる場所です。前面に草花が生い茂る斜面地に面するガレージ部分を改修し事務所とする計画です。
現状入れ子式に一部事務所としている、スペースを拡張し外部とのかかわり方、その境界を設計します。シャッターを開けるときっと心地よい場所になります。これから調整と実施、見積もりとこれも楽しみなプロジェクトです。
【青葉台の家】
もともとハウスメーカーで建てられた住宅をリノベする計画で、工務店さんと奮闘しながら進めているプロジェクトです。壁下地の軽鉄が露わになり、その軽快さ、構造の美しさ、開けてみないと、その魅力に気が付かなかったプロジェクトでもあります。意図してデザインしている格子まどではなく、構造から来る自然な形にとても魅力を感じる躯体です。
こちらも現場が終盤最後の最後まで、躯体との闘いです。
【名古屋のオフィスビル】
こちらは京都の設計事務所のOHArchitectureと共同設計によるプロジェクトです。私たちは時に、面白い人達と共同でプロジェクトに取り組み設計することがあります。それはある種、思想の異なる人達と向き合うことによる、ジャンプを期待するものなのかもしれません。
彼らとは非常に相性が良く、一緒に仕事をしようとなることが多いです。彼らとの共同会社としてOHA+MOVEの活動も今後あげていきたいとおもいます。
この場所が閉塞的なビルからいかにして、開かれた心地の良い場所となるか提案しました。街のアイコンとなるような人々の居場所になればうれしいです。
友人の保有する岡山のビルです。
入った瞬間にすでに、躯体の魅力がありワクワクが止まらない場所でした。
この場所がこの先どのような使い方、プロジェクトになるかは未定ですが、可能性は無限に広がる魅力的な躯体との出会いでした。
力強い構造体と、華奢なサッシがその魅力を増していました。
屋上では簡易にＯＳＢ合板を天板にして長いーブルを組み立てBBQの準備を行い、多種多様な業界の人との出会いがありました。
いつかこのつながりからプロジェクトが生まれることを想い続けていきたいと思いました。
来週もまた広島の竹原で新たなプロジェクトの躯体と出会います。
非常に楽しみです。