商店街、デパート・百貨店、大型ショッピングモール…など“商いの集合体”の形が変化していく中、衰退が深刻化している商店街にいま一度目を向け、商店街が持つ魅力、利便さを『Wマーケット』という売買システムを導入したリアルマーケットで、若年層を中心とした“活気”を商店街に作り、現代的な売買やコミュニケーションが行われる場所を作りたいという話からこのプロジェクトは始まりました。
我々はこのプロジェクトによるクライアントの意図や世界観に共感しその世界感を再現する事がその土地におけるリアル、地域社会や商店街の組合における提案力になり、市町村の理解を得る上で必要な順序だと考えました。
物事が進むにはいろいろなフェーズがあり、建物やプロジェクトが完成に向かう上で、そのフェーズにあった必要なイメージや世界観を作り上げていく必要があります。
ここでは、メイン通りから、裏路地のシャッター商店街までを、ノスタルジックな赤提灯や電球という簡易でありながら特徴的な要素を置きながら、全く別の世界観が介在している状況が生まれました。
これら2つのプロジェクトは、フェーズ1となっており、さらなるフェーズが見込まれ、変化を許容するプロトタイプとなります。Wマーケットは利用されないウイークエンド(週末の)マーケットであり、新たな売買システムを導入した今後の商売の可能性を広げていくことになると考えます。