ドライブスルー査定 ガリバー高松中央通り店

香川県高松市の国道沿いに位置するガリバー高松中央通り点。

クライアントである株式会社IDOMは中古車ガリバーを展開する上場企業であり
今回、既存の店舗型である接客をメインとした運用方式から、直接対面せずとも車を査定できるシステムを開発し、ドライブスルーシステムと組み合わせたリアル店舗型ドライブスルー店舗を出店したいという要望を受けた事から計画がスタートした。

僕たちは、ドライブスルー査定という革新的な取り組み自体を国道沿いのシンボル、アート、そして建築的に人々が待機する行為やその情景を含めた世界観を表現できないかと考えた。

国道沿いである事から、ドライバーからの視点、車の速度を考えると、作る世界そのものが
目立つ事の重要性を考え、ドライブスルー査定という文字やアプローチとなる矢印が国道沿いに浮き立つように看板としての建築をつくる必要があった。

また、箱型店舗での接客としての待ち時間が、箱の中で閉鎖的な環境で待つのではなく、待ち時間を外で過ごす事が豊かさにつながるのではないかと提案したところ快く、また挑戦的に快諾いただいた事が看板としての建築が成立するきっかけともなっている。
このような挑戦が、これからの時代を先駆ける箱型店舗の脱却に繋がる遠隔運用が可能な店舗形式の建築が誕生となった。

エキスパンドの軽やかな透過性のある壁を雁行させ、人も植物、そしてサインも等価に考え公園に置かれたベンチのような存在となり、ガリバーオートというアプリのメインカラーを踏襲した15坪~30坪程度の世界が日本各地に立ち現れる事を期待している。


場所|香川県高松市
用途|自動車販売店舗
クライアント|株式会社 IDOM
設計・監理|株式会社スタジオモブ
施工|株式会社土手工芸
撮影|exp 塩谷 淳

2020|Kagawa