Spice curry

24/07/03

「カレーです!」彼は即答でした。

次のモバーズインタビューですきなものを聞きたいんだけど…の質問に迷うことなく答えてくれた長崎くん。建築好きはカレー好きであるという私の独自データは、案外、信ぴょう性が高いのかもしれない(笑)

 


モバーズことスタジオモブの仲間たちに、各々すきなものをインタビューするシリーズ。第5回目は2024年4月に仲間入りしてくれた長崎くんです。


 

フレンチ料理人だった叔父さんの影響で幼いときから料理に親しんでいた長崎くん。幼稚園・小学校の頃は料理人になることが夢だったというくらい、食への愛は深い。何よりも、つくった料理で喜んでもらいたいという気持ちが大きいようです。

 

「きっかけはスパイスにハマったことでした。日本料理では塩・胡椒が主なスパイスですが、実は世界には500種類以上のスパイスがあるらしく、しかも、ただ美味しいとか香りがいいってだけじゃない。スパイスそれぞれには効能があって身体にいい作用をもたらす薬膳のような側面もあるのですが、取りすぎてしまうとマイナスに働くこともあります。そのバランスが大事で…みたいなことを知れば知るほど奥が深く、気づいたら沼にハマってました。この本、オススメですよ」

スパイスの大図鑑て、本気のやつやん(笑)私には読破できなさそうだけど、彼はきっとニヤニヤしながら読んでるだろうな。

 

「カレーづくりは何からはじまるの?」

「まず食材を決めます。そのときの旬の野菜とか、魚、肉、何を選ぶかを決めて、食材に合わせてスパイスの組み合わせを考えていきます。スパイスをじっくり炒めるところから始まり、玉ねぎがペーストになるまでこれまた2時間じっくり炒め、食材に下ごしらえをして(例えば、肉だったらヨーグルトに漬け込んで寝かせたり)、2日間ほどで完成です」

 

完成まで2日間‼ 翌日のカレーとかでなく、つくる工程で2日なんですね。隣にいたら味見でなくなっちゃいそう(笑)

 

「最近つくったカレーはありますか?」

「グリーンカレーをつくりました。広島駅の近くにバードマンというタイ料理店があるのですが(五日市にも店舗あり)グリーンカレーがめちゃくちゃおいしいんです。青唐辛子、小松菜、魚醤が入っているらしく、あの味を再現しようと奮闘してました。ランチタイムは、注文料理+200円でグリーンカレーが食べ放題になるのでオススメです!」

 


バードマン(広島市南区的場町)


カオマンガイパッタイグリーンカレー(ランチタイムは+200円で食べ放題)

 

「もし長崎くんがカレー屋をするならどんなカレーをつくる?」の質問には意外な答え。けれど同時に、長崎くんらしい思想というかメッセージが込められていてそれもまた納得。料理人を夢見ていた少年は今、料理人ではなく建築家という道を選択し、モバーズの一員として私たちと時間を共有しているわけですが、料理人であっても建築家であっても、辿り着きたい世界は同じなのかもしれません。

「野菜をメインにしたカレーをつくりたいです。でもカレー屋をするなら、カレーをつくりたいより先に野菜のことを知ってほしいというのがまずあって、カレーはその手段というか何というか…、上手く表現できないのですが。

例えばスーパーで売っている野菜には、商品として成り得る規格というものがあって、小さすぎても大きすぎてもダメ。虫食いもダメ。ってなると「商品」をつくるためには野菜を農薬まみれにせざるを得なくなるんです。でも、農家さんだって本当はそんなことしたくない。できれば農薬を使わずに野菜を育てたい。けれど、商品にならなければ廃棄することになるから、仕方なくそうしているのが現状です。

無農薬の野菜がいいってことではなくて、もちろんその方が健康的でおいしいんですが、流通の仕組みしかり、野菜を色んな角度から知ってもらうきっかけづくりがしたい。

直接的に畑へ人を集客するのは難しいかもしれませんが、「カレー」が間にあることで野菜と人がつながっていくかもしれない。そしてそこにはきっと建築空間も必要になるから、トータルでプロデュースできたらいいなと思ってます」

 


カレー食べ歩きコレクション


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